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HOME»  ティーハンティング お茶を求めて古今東西»  ベトナムの蓮茶の作り方

ベトナム憧れの蓮茶-Lotus tea-

 
ベトナム、ハノイで憧れの蓮茶作りに挑戦しました!
 
 
蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
 

 

 



 
ベトナムの蓮茶をご存じでしょうか?
蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
昼、開いている蓮の花に茶葉を詰める。
夜、花が閉じて香りが茶葉にうつる。
翌朝、茶葉を取り出しお茶にする。

そんな一文を、本で読んだときから憧れ続けてきた。

なんと、ロマンチックなお茶であろうか・・・


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea

ただでさえ、神秘的な蓮の花

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
いつか現地で、本物の蓮茶を飲んでみたい!
そして作ってみたい!



よし!ベトナムにいこう!!
蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
ということで、行ってまいりました。ベトナム、ハノイ!
優秀なコーディネーターのおかげで、ローカルから伝統製法まで、
ベトナムの茶文化を体験できました。


 蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
蓮茶の作りかたを教えてくれたのは、ハノイの茶師タンさん(左)

まず、ベトナムの茶文化に感銘をうける。

日本のように、茶園があって、茶農家がいて、製茶工場があって、みたいな感じではない。

タンさんは、自ら山に行って、野生の茶の木から茶を摘むらしい。
日本の茶園とは違い、樹高2~3mにもなる茶の木に梯子をかけて収穫。
品種も産地も特に関係なく「あの山の、あの辺の茶」みたいな感じで、 
台湾の高山茶のように、山の名前がお茶の名前になってるわけでもない。
「この人が作った、このお茶」という感じ。

タンさんは、揉捻、発酵、焙煎、乾燥などの製茶も行う、手作業で。
お茶が、野山から湯呑みに注がれるまでの全ての工程を、タンさんが行っている。

まさに、作り手の魂がこもったお茶!

そんなティーハウスが沢山あるという・・・

 
蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
そんな、タンさんに教わった蓮茶のこと。

なんと!蓮の花に茶葉を詰める作り方は、等級が低い蓮茶らしい!?
等級は低いが、蓮の花が咲く6~8月の間だけの特別な楽しみ方だという。

等級が高い蓮茶とは?
蓮の花の花粉(上写真の白いとこ)だけを採取し、茶葉に混入し香りを移す、
香りを移したら花粉を取り除く。そして、また新しい花粉を混入する。
この工程を5~7回繰り返し、蓮花の香りを茶葉に移したものが高級蓮茶。
ジャスミンティーなどと同じ、フレーバーティーで、
ベースの茶葉、花の品種、移香行程などで、仕上りが変わる。
とても、手間のかかるお茶なので、現地でも高級。
日本円でも高級なので、沢山買えませんでした。
値段はピンキリですが、安いものは香料を使っていたり、
移香回数が少なかったりします。

この伝統的な、高級蓮茶も美味しいですが、
私は断然、生の蓮花に詰めた蓮茶が好きです!
蓮の花をそのまま嗅いだときのような、官能的な香りです。
ただし、生の蓮の花に茶葉を詰める作りかたは、賞味期限が短くなってしまいます。
茶葉が花の水分を吸ってしまうからです。


現地で作った蓮茶は、密閉袋に入れ帰国、帰国後冷蔵保存で、一か月くらいは楽しめました。

生の蓮の花に、茶葉を詰める蓮茶は、旬な楽しみ方みたいです☆


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
山ほどある蓮の花、どれが蓮茶に適している蓮の花?

まず、ハノイで手に入る蓮の花には、大きく分けて二種類。鑑賞用と蓮茶用。
フラワーマーケットや、市街地でバイクの行商で販売している。
見分け方は簡単!蕾の大きさと値段が全く違う。
鑑賞用でも蓮茶は作れるらしいが、香りが断然違う。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
左:鑑賞用  右:蓮茶用

相場は、観賞用で10本4万ドン(約200円)
蓮茶用で10本10万ドン(約500円)

値段もサイズも倍以上違うので、すぐ分かる。

日本の蓮池をみると、大体、観賞用のもの(水連)で花弁が少ない。
鑑賞用は花弁が少ない分、やはりシルエットが美しい!
蓮茶用は、断然香りが良い!!が、シルエットの美しさに劣る。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
色は関係ないが、蕾はキュッと締まっているほうが良い。
開き始めた瞬間から、香りがこぼれでるから。
その証拠に、開いた途端に蜂がブンブン寄ってきた!
できるだけ、香りが逃げてないものが良い。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
開きすぎた蓮の花は、バケツに突っ込まれ、激安で販売されていた。

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
出荷されていくのは、蕾が固いものばかり。
バイクに積まれ、どんどん出荷されていく。



蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
蕾の開き具合をライトでチェック!後ろのおばちゃんも、スマホで照らしてる。
買いに来てる人をみてると、皆ライトで蕾をチェックしていた。



蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
これだ!一際大きく、蕾がキュッと締まってる。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea

よし、いっちょやってみっか!
良質の蓮の花を手に入れたならば・・・

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
そーーっと、花弁をめくっていきます。

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
決して、花を傷めないよう、優しく、優しく、

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
これは、めくり過ぎらしいです-w

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
茶葉を詰める為の最小限のめくり方が理想
(これもめくり過ぎ-w)


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
花を活かしたまま香りを移すので、花にストレスの掛からないように、
優しく、優しく、丁寧に行う。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
やさしく、やさしく、

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
中の小さな花弁が見えたら、茶葉を詰めていきます。

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
中のめしべを折らないよう、そーっと、そーっと

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
やさしく、やさしく、

蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
中に詰める茶葉は、なんでもよい。が、
ベトナムのお茶は、基本かなり苦い。
ベトナムに限らず、世界の茶は大抵苦い。
日本が、苦くない茶を進化させてきた。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
茶葉は詰め過ぎないほうが良い、蓮の花の香りを借りるイメージ。
明日のティータイム分を作る感じ。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
茶葉を詰めたら、そーっと花弁を閉じる。
開いたのと逆の順番で、重なりどおりに優しく戻す。



蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
お茶の活きづくりみたい。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
茶葉を詰めたら、香りが逃げないよう、蓮の葉で蕾を包む。

このまま、水に挿してくか、冷蔵保存する。
タンさんは、水に挿すという。
私も、水に挿しておく方法が好きです。
花は大体、低温になると休眠状態になるので、
「花の好む環境で香りを移すほうが好ましい」と考えるからです。
とくに、蓮は高温多湿で開花する花。
冷蔵庫は、低温低湿で、蓮にはストレス環境。
蓮が活き活きした状態で、蓮花の香りを茶葉に移す。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
優しく、優しく、花を生ける様に作った蓮茶。
花弁が褐変することもなく、今まさに開花せんとする、蓮の花で作った蓮茶。



蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
そりゃ、おいしいです!
手前味噌でもなく、お客様からもとても評判良し。
ただ、期間限定の作り方であり、日本に同じ品種があるかどうか・・・
いつか、日本で作れることを願います!
近くに蓮の花がある方は、ご一報ください。

余談。

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【ローカルな作り方】
ハノイのお茶好きたちは、この時期、自分たちで蓮茶をつくる。
このお父さんの作り方は、開きかけの蓮の花に茶葉を詰め、蓮の葉で包み、
冷蔵庫で五日間寝かせるという。茎は短く切り、水揚げはしない。


どうだ!おれの蓮茶は凄いだろ!!とみせてくれた。
ただ、私が作った蓮茶のほうが断然美味しかった-w
(おとうさんゴメン)


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
竹の紐がとっても便利だった!くるくる捻じるだけで縛ることができる。


蓮茶、ベトナムハノイ、フラワーティー、lotustea
蓮根は水中で、あの穴を使って呼吸している。だから茎には同じ数の穴がある。
 







文,写真:FLowerTea 代表 有持 要